フェノキシエタノールは多くの化粧品に配合されており、育毛剤にも配合されることの多い成分です。
フェノキシエタノールとは何なのか、どんな効果があるのか、危険性はないのか、みていきましょう。
フェノキシエタノールとは
フェノキシエタノールはフェノールのエーテルで芳香族アルコールのひとつで、少し特異なにおいをもつ透明な液体です。
フェノールをアルカリ溶液中で酸化エチレンを付加することで製造されます。
役割+効果
育毛剤におけるおもな役割
- 防腐
フェノキシエタノールは人体に何かしらの効果を与えるのでなく、製品が微生物により腐ったり、発酵したりするのを防ぐために配合されています。
真菌、大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、黒麹カビなどに対して効果をもちますが、ほかのグラム陰性菌に対してはあまり効果をもっていません。そのため、他の防腐剤と組み合わせて配合されるのが一般的です。
複数の防腐剤を組み合わせると、低刺激かつ高い効果を発揮させることができます。
現在はパラベン類との併用が多くみられますね。
危険性
フェノキシエタノールは刺激の強い成分で、ウサギの皮膚を対象とした刺激試験では濃度2.2%でも軽い刺激が確認されています。
ただし、日本の化粧品へのフェノキシエタノール配合量は1%以下と規定されているため、それほど心配する必要はありません。
加えて、近年はほかの防腐剤との相乗効果で低い濃度でも高い防腐作用を持たせることができるようになり、従来の半分以下でも十分な防腐作用を持たせることが可能です。
厚生省の施設等機関である国立衛研(国立医薬品食品衛生研究所)の調査によると、フェノキシエタノールの配合量は平均0.266%とのことなので、皮膚に異常がでることは基本的にないと考えられます。
まとめ
以上、『フェノキシエタノールの効果と危険性|育毛剤の成分解析』でした。
いくら低濃度とはいえ頭皮に付けたくはない成分ですが、育毛剤が腐敗してしまうことを考えると仕方ありませんね。
ちなみに、フェノキシエタノールが植物性だから安全だと謳ってることがありますが、それは関係ありませんのでご注意を。
では、まとめです。
フェノキシエタノールは...
- 防腐目的で配合される。
- 刺激はあるが、一般的な配合濃度であれば問題なし。
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