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ヒマシ油には期待できるほどの育毛効果はない。抗炎症効果はある。

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ヒマシ油は万能な油として、なんにでも使えるという胡散臭いフレーズで持ち上げられているのを時々目にします。

当然育毛効果もあるとのことなんですが、本当に効果はあるのでしょうか。

今回は、ヒマシ油の育毛効果の有無ついて詳しくみていきましょう。

 

ヒマシ油の育毛効果を示す研究はない

毛髪に良いとして、育毛剤などに配合されることがあるが、ヒマシ油の育毛効果を示す研究は一切ありません。

現時点で育毛効果を主張している方はおそらく商品の販売促進目的ですので、気を付けてください。

 

ヒマシ油の成分から考えると

研究がないからというだけで判断するのもどうかと思うので、成分から、育毛効果はあり得るのかを考えてみます。

まず、成分がこちら。

ヒマシ油の成分

  • リシノール酸 85-95%
  • オレイン酸 2-6%
  • リノール酸 1-5%
  • α-リノレン酸 0.5-1%
  • ステアリン酸 0.5-1%
  • パルミチン酸 0.5-1%
  • ジヒドロキシステアリン酸 0.3-0.5%
  • その他 0.2-0.5%

このように、ほとんどがリシノール酸なので、リシノール酸に育毛効果なるものがあるのかどうかが焦点です。

リシノール酸の効能

リシノール酸はおもに、抗炎症剤として使われている成分です。

詳しく調べてみると、抗炎症作用以外には、下剤として有用なことを示す研究がありました。

以下、ちょろっとした説明。

 

抗炎症

カプサイシンのように、高濃度では炎症を促進し、低濃度では炎症を抑制します。

つまり低濃度の配合で抗炎症作用を持たせることができます。

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下剤

小腸や盲腸を刺激し、下剤としての作用を起こします。

以下の研究によると、その作用はコレラ菌による刺激反応と類似しているようです。

※危険というわけではありません。

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このように、リシノール酸の効果も育毛には何らかかわりのないものだったので、ヒマシ油の育毛効果が出る可能性は極めて低いでしょう。

 

研究で確認された育毛以外の効果

調べる中で有用そうな効果も見つかりましたので、ご紹介しておきます。

現在、ヒマシ油にあると思われる効果がこちら。

  • 便秘の改善
  • 関節炎の改善
  • 涙液膜の安定

 

便秘の改善

これは先述したリシノール酸の、小腸や盲腸への刺激作用によるものですね。

 

涙液膜の安定

15人を対象にひまし油が含まれる目薬を使った調査では、涙液膜の厚さが1時間増強され、涙液膜の質は4時間増強されることが確認されています。

また、ブタを対象に行った実験でも、ひまし油の角膜乾燥保護効果が確認されています。

4)(5

 

膝関節炎の改善

変形性膝関節症患者を対象に行われた研究で、ヒマシ油0.9mlの投与が治療として有効であることが確認されています。

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安全性

毒物「リシン」

まず、ヒマシ油の原材料はトウゴマという植物で、そのトウゴマにはリシンという毒物が含まれています。

このことからヒマシ油にもリシンが含まれているのでは?

と思われる方もいるでしょうが、リシンはほとんどヒマシ油に移行しませんし、加熱処理によって分解されるのでリシンによる危険はありません。

 

刺激性や感作性など

「Cosmetic Ingredient Review」によると、希釈していないヒマシ油は軽い刺激性をもっており、稀に感作反応がでるようです。

ただし、現在の化粧品や医療品に使用される濃度なら安全とのこと。

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髪に塗ると危険かも

ヒマシ油を髪に塗ったあと、フェルト化が生じたとの報告がされています。

報告は一例のみなので稀なケースかと思いますが、こういった可能性があることは頭に入れておきましょう。

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まとめ

以上、『ヒマシ油には期待できるほどの育毛効果はない。抗炎症効果はある。』でした。

今回の話の要点は、

  • ヒマシ油に育毛効果があるとする証拠はない

この一点に尽きます。

 

民間療法では有効とされているけど、科学的根拠はないという典型的なパターンでしたね。

育毛剤にヒマシ油がはいっているからといってその製品への評価を上げる必要はなさそう。

 

+ 参考文献(クリックで表示)

  1. Pro- and anti-inflammatory actions of ricinoleic acid: similarities and differences with capsaicin.
  2. Effect of ricinoleic acid in acute and subchronic experimental models of inflammation.
  3. Ricinoleic acid effect on the electrical activity of the small intestine in rabbits.
  4. Effect of castor oil emulsion eyedrops on tear film composition and stability.
  5. Corneal-Protective Effects of an Artificial Tear Containing Sodium Hyaluronate and Castor Oil on a Porcine Short-Term Dry Eye Model
  6. Castor oil is safe and effective in the treatment of patients wtih osteoarthritis.
  7. “Castor Oil” – The Culprit of Acute Hair Felting
  8. Final Report on the Safety Assessment of Ricinus Communis (Castor) Seed Oil, Hydrogenated Castor Oil, Glyceryl Ricinoleate, Glyceryl Ricinoleate SE, Ricinoleic Acid, Potassium Ricinoleate, Sodium Ricinoleate, Zinc Ricinoleate, Cetyl Ricinoleate, Ethyl Ricinoleate, Glycol Ricinoleate, Isopropyl Ricinoleate, Methyl Ricinoleate, and Octyldodecyl Ricinoleate1

 

 

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