研究論文をもとに、全成分を分析することで分かった本当の効果や副作用の有無、刺激やアレルギー性の有無まで、あらゆる情報をまとめました。
ここだけでアデノゲンEXのほぼ全てが分かるんじゃないかと自負しています。
できるだけコンパクトにしましたが、それでも文章量が多くなってしまいました。
もくじを使って、気になるところから見るのがおすすめです。
目次
アデノゲンEXとは
アデノゲンEXは資生堂が販売している「アデノシンが配合された育毛剤」です。
アデノシンによって、副作用なく、高い発毛促進効果を実現させています。
効果
公式にアピールできる効果
- 育毛、発毛促進、脱毛の予防、ふけの抑制、かゆみの抑制
成分的に期待できる効果
- 発毛、白髪改善、肌老化防止
注意
「成分的に期待できる効果」は当サイトの推測で、公式なものではありません。
一応は研究論文などに基づいていますが、あくまで推測なので、参考までに留めてください。
アデノゲンEXによる発毛の期待度
発毛の期待度は「中」です。
発毛促進成分として配合されているアデノシンは、日本皮膚科学会の『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン』でも使用を勧められています。
医薬品成分以外では唯一勧められている成分なので、効果は高いといえるでしょう。
また、当サイトで調べたところ、クマノギクエキスにも発毛促進効果があるようです。
資生堂がクマノギクエキスに発毛促進効果があるとして特許を取得しています。
参考:特許情報(出願番号 JPH1112134A)
アデノゲンEXによる脱毛抑制の期待度
脱毛抑制の期待度は「高」です。
脱毛抑制成分として国から認められているのはβ-グリチルレチン酸のみですが、クジン抽出液・ホップエキス・クアチャララーテ抽出液の三つにも脱毛抑制効果があるようです。
副作用・安全性
副作用
アデノゲンEXに入っている副作用の可能性がある成分
- グリチルレチン酸
グリチルレチン酸はステロイドに似たリバウンド反応を起こす可能性があります。
ただし、育毛剤に配合しているような低濃度で副作用が起きることは、まずありません。
詳しくはこちら β-グリチルレチン酸の詳細な解説 »
刺激・アレルギー性
アデノゲンEXに入っている刺激・アレルギー性が比較的高い成分
- ラウリル硫酸ナトリウム
- DL-リンゴ酸
- サンショウエキス
いずれも刺激・アレルギー性が高い成分ですが、かなり低濃度のため問題になることは少ないでしょう。
詳しくはこちら
全成分の解説
アデノゲンEXの全成分(製品に表示されていないものを除く)
アデノシン* | β-グリチルレチン酸* | パントテニールエチルエーテル* |
l-メントール* | クジン抽出液* | 酢酸DL-α-トコフェロール* |
ニンジンエキス* | エタノール | 精製水 |
ジプロピレングリコール | ソルビット液 | イソステアリルアルコール |
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 | 1,3-ブチレングリコール | デシルテトラデシルジメチルアミンオキシド液 |
ラウリル硫酸ナトリウム | DL-リンゴ酸 | サンショウエキス |
ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液 | ホップエキス | クアチャララーテ抽出液 |
アマチャエキス | クマノギクエキス |
アデノシン*
アデノゲンの目玉成分ですね。
主に毛を太くする効果をもっています。
FGF-7という成長因子の産出を増やし、髪の成長を促進します。
また、小さいながらも発毛効果があると考えられます。
β-グリチルレチン酸*
グリチルレチン酸は甘草の有効成分であるグリチルリチン酸を、加水分解して得られる成分です。
抗炎症作用・抗菌作用によって、頭皮環境を整えるほか、5αリダクターゼを抑制する効果もあります。
パントテニールエチルエーテル*
パントテニールエチルエーテルはパンテノールとエタノールのエーテル。
簡単に言うと、パントテン酸(別名:ビタミンB5)にちょっと手を加えたものです。
抗炎症作用・表皮細胞増殖促進作用・保湿作用があり、毛を太くする効果もあると考えられます。
l-メントール*
l-メントールは一般に用いられるメントールのことで、「メンソール」とも呼ばれます。
清涼感を与える・香りを付けるなどの役割があるほか、抗炎症・吸収促進などの効果があります。
クジン抽出液*
クジン抽出液は苦参(くじん)の有効成分を抽出した濃い液体です。
血行促進・抗酸化・抗炎症・抗菌・抗癌・5αリダクターゼ抑制など、多くの作用があります。
酢酸DL-α-トコフェロール*
酢酸DL-α-トコフェロールはビタミンEと酢酸のエステル。
簡単に言うと、ビタミンEにちょっと手を加えたものです。
抗酸化作用により皮脂の酸化を防ぎ、悪臭を抑えるなどの効果があります。
ニンジンエキス*
ニンジンエキスは高麗人参の有効成分を抽出した濃い液体です。
血行促進・蛋白質および脂質の合成促進・脂質過酸化抑制などの効果が期待できます。
エタノール
エタノールはいわゆるアルコールのことです。
溶媒として配合されています。抗菌作用、経皮吸収促進作用もあります。
(必要性がないため詳細な解説なし)
精製水
ミネラルなどの不純物を取り除いた水です。
溶媒として配合されています。
(必要性がないため詳細な解説なし)
ジプロピレングリコール
ジプロピレングリコールはグリコールの一種で、無色透明で粘り気のある液体です。
保湿・品質保持の目的で配合されています。
ソルビット液
ソルビット液は糖アルコールの一種です。
製品の品質維持を目的として配合されます。
また、保湿・皮膚バリア修復作用も期待できます。
イソステアリルアルコール
イソステアリルアルコールはアルコールに分類される液状の油分です。
乳化・毛髪のコンディショニング・保湿(エモリエント)などの作用があります。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
硬化ヒマシ油をポリオキシエチレン鎖でエーテル化したもので、非イオン界面活性剤です。
各成分を混ぜ合わせるために配合されます。
乳化・分散・可溶化作用のほか、浸透作用もあります。
1,3-ブチレングリコール
1,3-ブチレングリコールは多価アルコールに分類される、やや粘性があり、無臭の透明な液体です。
抗菌・保湿などの作用があります。
デシルテトラデシルジメチルアミンオキシド液
毛芽を活性化するため、発毛を促進することが期待できます。
また、経皮吸収促進作用もあります。
(情報が少なすぎるため詳細な解説なし)
ラウリル硫酸ナトリウム
ラウリル硫酸ナトリウムは陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)です。
乳化・経皮吸収促進・起泡・洗浄などの作用があります。
DL-リンゴ酸
リンゴ酸は有機化合物の一種で、オキシコハク酸とも呼ばれます。
角層柔軟化・乳化などの作用があります。
サンショウエキス
山椒の果皮から有効成分を抽出した濃い液体です。
白髪改善効果のほか、保湿・抗菌・血行促進・抗炎症・抗酸化など、多くの作用があります。
ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液
ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液はカチオンポリマーです。
化粧品に入っている場合は「ポリクオタニウム-11」という名称になります。
保湿・帯電防止・皮膜形成の作用があります。
ホップエキス
ホップエキスはホップの有効成分を抽出した濃い液体です。
5αリダクターゼ抑制・毛髪成長速度促進・抗酸化・抗菌の作用があります。
クアチャララーテ抽出液
クアチャララーテ抽出液はクアチャララーテの有効成分を抽出した濃い液体です。
肌荒れ改善・脱毛抑制・保湿・肌老化防止などの効果が期待できます。
アマチャエキス
アマチャエキスはアマチャから有効成分を抽出した濃い液体です。
コラーゲン生産促進・保湿・抗炎症・抗酸の作用があります。
クマノギクエキス
クマノギクエキスはクマノギクの有効成分を抽出した濃い液体です。
発毛促進の効果があり、抗菌作用もあります。
さいごに
以上、『アデノゲンEXの効果と副作用まとめ【全成分の詳細な解説あり】』でした。
調べてみると知られざる効果が多いこと多いこと。
アピールされている効果より、実際の効果の方が高いんじゃないか?という珍しいケースです。
使用を迷っている方は、試してみてもいいんじゃないでしょうか。
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